働き方改革

働き方、熟考。その先へ。よりよきワークスタイル創出のために 「desknet’s WORK SHIFT SESSION 2018」に参加して――

月440円で始めるdesknet's NEO

スケジュール管理、脱Excel、ペーパーレス等職場の課題をオールインワンで解決
 
2018年11月15日、株式会社ネオジャパンのイベント「desknet’s WORK SHIFT SESSION」が東京・国際フォーラムで開催されました。テーマは「働き方、熟考」。働き方改革が言われる今、日本人のワークスタイルは振り返られています。

 

長時間労働是正。賃金の見直し。多彩な働き方の実現。ですが、改革に効果を感じている企業は多くありません。同イベントでは3つのセッションを通して、日本人の働き方の改善点、すぐに行える実践、ITとのつき合い方等を総ざらいし、ソリューションを見いだす語らいが展開されました。その一部をここでご紹介します。

SESSION1 働き方は変えられないものなのか? 今の日本人の働き方について考える

セッション1は、松本利明氏(人事・戦略コンサルタント)をファシリテータとした、高橋俊介氏(慶応大学大学院政策・メディア研究科特任教授)とムーギー・キム氏(P6Partners共同代表)によるパネルディスカッションです。

 

「日本の働き方改革は何点?」。率直な所感から話がスタートしました。10点満点中――「3点です」と高橋氏。なぜ? 氏は続けます。「日本の働き方の課題は欧米に比べ根が深い」「ビジネスモデルが陳腐化していて経営環境の変化に対応しきれていない。なのに『働き方改革だ』とやっている。空回りしている」「問題は10点が何かということです」

 

それにムーギー氏が応答。「日本は余剰労働人口が少ない。そのリソースを社会でどう配分するかが課題です」「経営環境の変化に目を向けると、働くことに求められる要素が変わってきています。人、モノ、カネ、そこにバリュー(価値)が加わってきている。働き手が大事にしたい『価値』を会社が満たせるかどうか。ここに改革が10点満点になるカギがあります」
「働き方改革」とは言うものの、変えようとしても変わらない企業は多いと言われます。どうしたら変えられるのか。そのヒントに話題が移ります。

 

「働き方改革の目的は3つあるんです。1つは過労死やメンタルの問題を防ぐ『健康』の目的。2つ目は労働参加率を上げること。3つ目は、時代に応じてビジネスモデルを変えることです。この3番目がなかなか意識化されない。経営にも反映されない」「大事なことは、外へアンテナを立て、外と交流していくことです。で、勉強して刺激を受ける。兼業・副業もその文脈で位置づけられます。それが叶う仕組みづくりが大事です」と高橋氏。これは、さまざまな社会の側面を見聞きするなかで、社をとりまく環境の変化を感じ取り、意識化せよということなのでしょう。

 

 

ムーギー氏が補足します。「重要なコンセプトが、先ほども言った『バリュー』です。ある程度満足すると、人は『生きる価値とは?』『働く意味って何?』というところに行き着く。価値を求めるようになる。だからこそバリュー経営が必要になる。この点を忘れずに外に出てほしいです」
このことは、最近の働き手が「何のために働くのか」つまり、「働く意味」を欲しているという調査結果があることからも裏づけられると高橋氏は言います。それにどう応じるかというマインドを持つことがバリュー経営に必須になるというのです。

 

では――。働き方改革の目的には働き手の幸福が含まれると考えられますが、改革は人を幸せにするのでしょうか。マクロ視点の話は、そんな方向へ進んでいきます。
ムーギー氏は「自問するなかで明らかになっていく『私のバリュー』。それを満足させられる改革が人を幸せにします」と言います。また、共同体意識が大事だとも言及します。それに加えて高橋氏は「会社、地域、家族等々どのコミュニティにどのくらい関わっていくのか、その度合いをバランスよくたもてるようにコミュニティ意識を持つ『先』を『選べる』環境を整えること――ともすると、かつての日本では『会社』しかアイデンティティがもてなかった――ができれば、働き方改革は人に幸福をもたらす」と結論づけます。

 

個人レベルと共同体の構成員レベルでの幸福が得られるよう会社が目配せできれば、改革は社員の幸福に貢献できると言えるかもしれません。
その後も議論は続きます。「コミュニティ意識を持つ先の選択肢はどうつくれるのか」「どうすれば人は帰属意識を強化できるのか」「そもそも日本の組織で働き方改革は成功するか」等テーマは多岐にわたりました。ムーギー氏からは「ジェラシーマネジメントが働き方改革をスムーズに進める」との指摘も。嫉妬心によって改革の足をひっぱりそうな人を事前にどう味方にしていくかに知恵を絞ろう、と。そのうえで話はマクロ視点からミクロ視点へ観点をずらして進行していきます。では、私たちは今日から、ジェラシーマネジメントを含めどんな取り組みをしていけばいいのでしょう。ここでセッションは2に移行します。
 
スケジュール管理、脱Excel、ペーパーレス等職場の課題をオールインワンで解決

SESSION2 明日から使える ラクして速く働く方法

 

セッション2は、前セッションのファシリテータ・松本利明氏の講演です。働き方が変わらないのはなぜか。「すべてのことを真面目にやるからです」というのが松本さんの持論です。働き方を変えるには「力の入れ所」と「抜き所」を知ること、現場の社員に「こうやったほうがラクして速く結果がでる」と思ってもらい、「やれる感」を持たせることが大事です。そのためにどうすればいいか。セッション2でその問いに答えると松本氏は言います。

 

働き方を変える――たとえば労働時間削減となると課題が出てきます。「残業を減らして」と言われるも売上未達は許されない。仕事の総量も減らない。このジレンマに立ち向かう方法は? 松本氏は「生産性」を掲げ、「個人の作業スピードを上げても生産性は上がらないんですよ」と切り出します。実は、仕事で多くを占めるのは個人の作業ではありません。松本氏は言います。「生産性向上の成否は、上司、他部署、取引先といった『他者とのやりとり』にかかっています」。他者とのやりとりを「ラクして、速い」にできれば生産性は向上するし、それが働き方改革にも役立つのです。

 

では「ラクして、速い」の意味は? 「ラク」とは、仕事の力の入れ所と抜き所を押さえることです。「速い」とは、早く仕事を進めることです。大切なのは、力の入れ所を見定め、仕事を絞ってシンプルにし、集中的に手早く処理することです。松本氏によって、そのメソッドがレクチャーされていきます。報告・連絡・相談のタイミング、角が立たない形で報告を完結するのに使える魔法の言葉、価値判断の基準にすべきもの、報連相の速度と確度を高める「ソラ・アメ・カサ」の伝達術など、ビジネスシーンを連想しながら聞くことのできる方法論は「今すぐ改善できる働き方」として聴衆の耳朶を刺激したのでした。
 
スケジュール管理、脱Excel、ペーパーレス等職場の課題をオールインワンで解決

SESSION3 成功企業に訊く 働き方を変えるITツールの上手な活かし方

ラストセッションは、ネオジャパンのグループウェアdesknet’s NEOのユーザー・片山華絵氏(株式会社オンデーズ)と、星めぐみ氏(株式会社クレストコンサルティング)をパネラーとした働き方改善事例についてのディスカッションです。モデレータはネオジャパン・正木伸城氏が担当しました。
オンデーズはマスコミで盛んに取り上げられている企業で、管理職等選抜選挙など先駆的な働き方改革を実現しています。クレストコンサルティングは、東京都ライフ・ワーク・バランス認定企業大賞を受賞した、ワークスタイル変革の旗手です。

 

 

驚いたのは、両企業ともに、改革の旗振り役が存在しないと語っていた点です。オンデーズは経営危機を脱するため、クレストコンサルティングは社員の離職防止等のために業務改善をし続け、いつの間にか社員が「働き方を改善する体質」を獲得し、周囲から評価されるまでになったというのです。どうしたら「働き方を変える」がデフォルトの組織が生まれるのか。「働き方を変えなければと思っていても行動に至らない会社は何から着手すべきか」「働き方を変えることに反対する人が出てきた場合、どう対応したか」等々、働く現場の人が感じている「疑問あるある」がパネラーにぶつけられ、そこから、失敗克服の道のり、ITの活用術、ITとの上手なつき合い方などが語られ、組織改善のヒントが出てきました。
 
スケジュール管理、脱Excel、ペーパーレス等職場の課題をオールインワンで解決

編集後記

 

マクロ視点のセッション1からミクロな実践論のセッション2、そして事例をもとにした具体論のセッション3といった全体のストーリー性も相まって、総じて「腹落ち」するイベントになったと筆者は感じました。聞く人のマインドチェンジを促す良質な話が聞けたとの声も来場者から聞かれました。
一方、会場に目を移すと、設営・装飾にも目を奪われます。なかでも会場に入ってすぐのところにそびえ立つ巨大な白い壁が圧巻でした。高さは3メートル超。ライトに照らされた「desknet’s WORK SHIFT SESSION」のキービジュアルが薄暗い壁面に浮かんでいました。視線を右に移せば、白抜き文字のコピーが壁面に書かれています。「働く『甲斐』ってなんだろう?」「働き方は、会社が用意するものなの?」。言葉に引き込まれつつ、筆者は幻想的な“回廊”を壁伝いに進みました。深海を思わせるBGMのなか、思考は深いところへいざなわれます。終点には本イベントのテーマ「働き方、熟考」とありました。では、この壁の向こうには何が待っているのか――。期待に胸が膨らんだところで筆者は会場の大広間に出合ったのでした。

 

こうした演出ひとつひとつにも、「来てよかった」と来場者に思ってほしいというネオジャパンの信念が表現されていると感じます。
なお、同月28日に行われた本イベント「in大阪」では、セッション3パネルディスカッションに株式会社オンデーズの近藤大介氏、株式会社大垣書店の有本純氏が登壇し、ここでも働き方改革の意外なコツや、現場の暴露話などが飛び出しました。

 

多角的な観点から「働き方」を照射し、考え直すヒント、働き方をより良くするためのソリューションが明示された本イベント。そこでの思索、熟考は、働き方改革の新たなフェーズへの踏み出しを後押しするものになったのではないでしょうか。イベント総括のネオジャパン・竹永翼氏は語っていました。「より良い働き方の創出へ、皆さまを支援できるよう、弊社としてより良い製品・サービスの提供を続けてまいります。今後も弊社ならびにdesknet’sをよろしくお願いします。ご来場ありがとうございました」

 

休憩時間等には場内でネオジャパン製品の
ミニセミナーも実施

 

desknet’s NEO等のタッチ&トライブースも
 
スケジュール管理、脱Excel、ペーパーレス等職場の課題をオールインワンで解決

テレワークに必要なすべてが揃うクラウドサービス desknet's NEO/ChatLuck

働き方改革の即戦力

グループウェア desknet’s NEO (デスクネッツ ネオ)

スケジュールの管理・共有から、企業ポータル、各種申請の電子化、ウェブ会議や業務アプリの作成まで、企業の業務改善と働き方改革に役立つ様々な機能を提供します。
デスクネッツ ネオは、すべての機能を30日間無料でお試しいただけます。
顧客満足度6年連続No.1を獲得した使いやすさ、利便性をぜひご体験ください。

グループウェア deksnet’s NEO の詳細はこちら

WORKSHIFT DESIGN 編集部

WRITER

WORKSHIFT DESIGN 編集部

WORKSHIFT DESIGN(ワークシフトデザイン)編集部。 働き方を、シフトする。現場目線で新しい時代の働き方を考えるメディアとして【働き方改革】【リモートワーク/ワークスタイル】【残業削減】【業務効率化】をテーマに記事を執筆しています。