グループウェア「desknet's NEO」には、他社製品から乗り換えて導入した事例が数多くあります。本記事では、そのなかからNotes(Lotus Notes)からの移行事例を3件紹介します。
取り上げるのは、株式会社京進様(1,500ユーザー)、尾家産業株式会社様(1,000ユーザー)、株式会社ラデックス様(54ユーザー)です。業種も規模も異なりますが、各社はNotes利用時に抱えていた課題に応じてdesknet's NEOを導入し、業務アプリ作成ツール「AppSuite」も活用しています。
3社の事例から、どのような課題が移行のきっかけになったのか、なぜdesknet's NEOを選んだのか、移行後にどのような工夫で活用を広げたのかを整理します。Notesからの移行を検討している情報システム担当者の方に向けて、実際の事例にもとづく判断材料をお届けします。
グループウェア導入の失敗を防ぐ3つのポイント 選定・運用・定着のコツを解説
この記事でわかること
- 3社がNotes利用時に抱えていた共通の課題は「アプリ開発・運用が複雑」「活用が定着しない」「社外から利用できない」の3点
- 3社とも移行後にAppSuiteを活用、稼働アプリ数は約160(京進様)、約70(尾家産業様)、約20(ラデックス様)と、Notesで行っていた運用の再構築や、Excel・紙業務のアプリ化に活用されている
- 選定では「使いやすさ」が重視され、定着には「先行部門から展開する」「特定機能の利用を促す」「運用ルールとマニュアルを整える」といった工夫が見られる
- ユーザー数は54~1,500名と幅があり、3社とも現在はパッケージ版で利用(ラデックス様は当初クラウド版で導入後、パッケージ版へ切り替え)
目次
Notesからdesknet's NEOへ移行した3事例の比較
まず、3事例の概要を一覧で整理します。
| 株式会社京進様 | 尾家産業株式会社様 | 株式会社ラデックス様 | |
|---|---|---|---|
| 業種 | 総合教育企業 | 総合食品商社 | 情報・通信 |
| ユーザー数 | 1,500ユーザー | 1,000ユーザー | 54ユーザー |
| 利用形態 | パッケージ版 | パッケージ版 | パッケージ版(当初はクラウド版) |
| Notes利用時の課題 | アプリの仕組みや運用が複雑で、情報システム部門中心の体制では迅速な対応が難しかった | 活用が定着せず、データベースを自作しにくい。外注には費用がかかっていた | 社内に閉じた運用で、客先常駐の社員がメールを確認できなかった |
| AppSuiteの活用 | 約160のアプリ | 約70アプリ。紙やExcelで行っていた業務などに活用 | 約20のアプリ。NotesやExcelで管理していたデータなどを移行 |
| 主な成果 | 社員利用率がほぼ100%に | 封筒での紙運用(開封・記録に1~2カ月)がゼロに | 週報の社外提出が可能に。社員9割超のテレワークを実現 |
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事例紹介:Notesからdesknet's NEOへ移行した3社
株式会社京進様(1,500ユーザー/パッケージ版)
京進様は、関西圏の学習塾をはじめ、フランチャイズ、保育、国際人材交流、介護などの事業を展開する企業です。約500の拠点があり、Notesは1999年から利用していました。
Notes利用における課題
長年の利用により、Notes上のアプリは仕組みも運用も複雑になっていました。運用やアプリ開発を情報システム部門が中心となって担っていましたが、迅速な対応が難しい場面もありました。グループ会社が増えるタイミングで、別の製品を検討し始めました。
desknet's NEO選定のポイント
他社製品と比較し、トライアルを実施したうえでdesknet's NEOを採用しました。採用理由として、インストール時に複雑な設定が不要なこと、メールを統合できること、大規模でも利用できること、継続的にバージョンアップされていること、海外でも利用できること、価格、使いやすさなどが挙げられています。
保育や介護の現場では、スタッフが落ち着いてPCに向かう時間が限られます。そのため、すぐに使い慣れてもらえることも重視されました。
desknet's NEOへの移行後の活用と成果
社内展開では、グループウェアの活用がまだ進んでいなかった保育事業から利用を開始しました。保育スタッフから「便利」という声が上がれば、その後の展開につなげやすいと考えたためです。グループ内で利用の前例をつくり、他の事業へと広げました。
AppSuiteでは、desknet's NEOの活用に関する意見を集める「目安箱」アプリも作成しています。情報システム担当者への問い合わせは非常に少なかったとのこと。
AppSuiteはdesknet's NEOと同時に導入されました。Notesで行っていた、会長や社長のメッセージに社員が感想などをレポートし、上層部が返信する運用をAppSuiteで再構築しています。建設的な意見は「推奨」のステータスにすることでグループ全体に公開でき、経営理念の浸透にも活用されています。
アプリの制作は現場に任せており、研修を実施したうえで約160のアプリが稼働しています。Notes時代には伸び悩んでいた社員の稼働率は、desknet's NEO導入後、ほぼ100%になりました。
株式会社京進様の事例を見る
尾家産業株式会社様(1,000ユーザー/パッケージ版)
尾家産業様は、1947年創業の総合商品商社です。外食産業をはじめ、幅広い分野の顧客に食材や厨房用品などを届けており、全国47拠点で約10万点の商材を扱っています。
Notes利用における課題
Notes利用時には活用が定着せず、データや情報のやりとりはExcel、紙、メールが中心でした。Notesのデータベースは仕様が複雑で自社では作りにくく、外注すると費用がかかるため、実際に使われていたのはメールと掲示板が中心だったといいます。業務改善の機運が高まるなかで、「脱・Notes」が検討されました。
desknet's NEO選定のポイント
Notesより使いやすい製品を基準に候補を絞り込みました。「社内の情報拠点をつくりたい」という要望からポータル機能を重視し、最終的に2製品を比較。ポータルのカスタマイズのしやすさ、見やすさ、作り込みの簡単さなどが評価され、desknet's NEOが選ばれました。
導入までの期間は6カ月です。約5カ月のトライアルと並行して、活用ルールや社内マニュアルの整備を進めました。
desknet's NEOへの移行後の活用と成果
導入後は、Notesの掲示板に相当する「インフォメーション」を活用し、日々10~15本ほどの情報を発信しています。規程類は「文書管理」に集約し、総務ポータルやシステム部ポータルも運用しています。
AppSuiteでは、約70のアプリが稼働しています。社員が人事総務部長を通じて、満足度や異動希望などを会社に伝える仕組みは、以前は封筒に割り印をして送る紙運用でした。封筒の整理・管理には1~2カ月かかっていましたが、アプリ化によって、この作業が不要になりました。
そのほか、飲食店への提案活動や、SNS投稿の可否確認などにもAppSuiteが活用されています。
尾家産業株式会社様の事例を見る
株式会社ラデックス様(54ユーザー/パッケージ版)
ラデックス様は、ITインフラなどの導入・開発・保守を手がける企業です。受託開発から客先常駐へ業務形態の比重が移るなかで、社員同士のコミュニケーションが取りづらくなっていました。
Notes利用における課題
Lotus Notesは社内に閉じた形で運用されていたため、客先常駐の社員はメールを確認できませんでした。各種報告や、土日に客先で起きた問題の共有が遅れることも課題でした。
desknet's NEO選定のポイント
ラデックス様は、desknet's NEOを当初クラウド版で導入し、その後、セキュリティ要件などを踏まえてパッケージ版へ切り替えました。導入前にはデモンストレーションや試用を重ね、特に「ワークフロー」と「タイムカード」を評価しています。これらを業務で使うことで、導入後の定着につながると考えました。
desknet's NEOへの移行後の活用と成果
社員全員を集めた研修が難しかったため、出退勤を「タイムカード」で管理し、休暇申請は「ワークフロー」で行う運用にしました。利用するきっかけをつくり、問い合わせには情報システム担当者が対応。各常駐先の社員に使い方を伝え、現場内で共有していく形で浸透を図りました。
紙で運用していた申請や稟議は、約20種類の書式をワークフロー化しました。判子待ちの間に書類が紛失したり、不在者によって稟議が止まったりすることがなくなり、決裁が早くなりました。
週報もワークフローで提出する形に変更し、Notesではできなかった社外からの提出が可能になりました。会議では、「スケジュール」で日程を調整し、「回覧・レポート」で議事録を確認したうえで、「文書管理」に保存する流れが定着しています。
パッケージ版への切り替え時にAppSuiteを導入しました。ExcelやNotesで管理していたデータをAppSuiteへ移行し、社員の経歴管理アプリや、テレワーク用ソフトの貸借管理アプリなど、約20のアプリを運用しています。
新型コロナウイルス感染拡大時には、desknet's NEO、AppSuite、ChatLuckを活用し、テレワークを実施していなかった状態から、社員の9割超が在宅勤務できる環境を整えました。
株式会社ラデックス様の事例を見る
スケジュール管理からノーコード開発まで 業務課題をワンストップで解決、
DXを推進する desknet's NEO(デスクネッツ ネオ)
3事例に共通する、Notesからdesknet's NEOへの移行パターン
3社の導入事例を横断して見ると、次のような共通点が浮かび上がります。
Notes利用時の課題は「作れない・使われない・外から使えない」
に集約される
京進様では、複雑になったNotesアプリを情報システム部門が中心となって運用する体制に、迅速な対応が難しい場面がありました。尾家産業様では、データベースを自社で作りにくく、活用が定着していませんでした。ラデックス様では、社内に閉じた運用が客先常駐という働き方と合わなくなっていました。
いずれも現場が使いこなせない、または使える場所が限られることが移行検討のきっかけになっています。
desknet's NEO選定の軸は「使いやすさ」
京進様は、PCに向かう時間が限られる現場スタッフでもすぐに使い慣れることを重視しました。尾家産業様は、Notesより使いやすいことを候補選びの基準に置いています。ラデックス様は、トライアルで機能の過不足がないことを確認し、定着しやすい機能があることを評価しました。
3社とも、利用者が迷わず使い始められるかを重視していました。
AppSuiteがNotes・Excel、紙中心の業務の受け皿になっている
京進様はNotesで行っていた運用をAppSuiteで再構築し、ラデックス様はNotesやExcelのデータをAppSuiteへ移行しました。尾家産業様は、Notesでは自作できなかったデータベース業務や、Excel・紙で行っていた業務をAppSuiteのアプリに置き換えています。
各社の事例では、AppSuiteが業務に合わせたアプリを作成し、既存の運用を見直すためのツールとして利用されています。
定着のための仕掛けを用意している
京進様は先行部門から展開し、目安箱アプリで意見を集めました。ラデックス様は、タイムカードとワークフローを入口に、利用する必然性をつくりました。尾家産業様は、トライアルと並行して活用ルールと社内マニュアルを整えました。
使い始めるきっかけと、利用者が迷ったときの支援を用意することが、定着を後押ししています。
Notesからdesknet's NEOへ移行するときのポイント
3社の事例から、移行を進めるうえでのポイントを整理します。
1. Notesで行っていた業務を洗い出す
京進様のように、Notesで行っていた運用(トップメッセージへのレポートなど)を整理し、移行後にどの機能・アプリで再現するかを決めておくと、移行後の運用がぶれにくくなります。
2. メールなど移行に時間がかかる範囲を見込む
尾家産業様では、Notesからのメール移行に時間を要しました。メールやデータベースといった移行範囲を早めに確認し、スケジュールに余裕を持たせることが大切です。
3. 最初に使わせる機能・部門を決める
ラデックス様は、タイムカードや休暇申請を利用のきっかけにしました。京進様は、保育事業から利用を開始しました。全社へ一斉に展開するだけでなく、利用する必要性が高い機能や、前例をつくりやすい部門から始める方法もあります。
4. 現場がアプリを作成・運用できる体制を整える
京進様では、研修を実施しながら現場にアプリ制作を任せています。Notes時代のように情報システム部門に依存するのではなく、現場が主体的にアプリを作成・運用できる体制を整えることが、活用を広げるうえでのポイントです。
Notesから移行できる範囲や進め方は、Notesからのデータ移行ガイドでも確認できます。
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よくある質問
- Q. Notesからの移行は、何から始めればよいですか?
- A. まずNotesの利用状況(機能、アプリ、データ量、利用者)を洗い出し、移行するものとやめるものを決めます。そのうえで候補製品をトライアルで比較し、データ移行を試して範囲と所要時間を確認します。本番は先行する部門や機能から使い始め、運用ルールとマニュアルを整えると定着しやすくなります。
- Q. Notesから他のグループウェアへの移行を検討するのは、どんなときですか?
- A. 利用中のバージョンのサポート期間が終了している、または終了が近いときが一つの目安です。あわせて、アプリの開発・運用が特定の担当者や情報システム部門に依存している、活用が定着していない、社外やテレワークから使いにくいといった課題がある場合も、検討のタイミングです。
- Q. Notesの移行先には、どのような選択肢がありますか?
- A. 大きく2つあります。メールやスケジュールなどをグループウェアへ移し、独自アプリもそのグループウェア上で作り直す方法と、グループウェアへの移行と独自アプリの作り直しを分け、アプリは別のノーコード・ローコードツールで作る方法です。メール・スケジュール中心の利用か、独自アプリが多いかで、向く選択肢は変わります。desknet's NEOは前者にあたり、業務アプリ作成ツール「AppSuite」でアプリも作成できます。
- Q. 移行先を選ぶときは、何を基準に比べればよいですか?
- A. 使いやすさ、移行できる範囲、アプリの作りやすさ、利用形態、サポートと費用の5点が比較の軸です。特に、現場が迷わず使えるか、独自アプリを情報システム部門に頼らず作れるかは、定着を左右します。クラウド版かパッケージ版かは、セキュリティ要件と運用体制で選びます。desknet's NEOは両方を提供しています。実際の使い勝手は、トライアルで確認するのが確実です。
- Q. Notesのメールやスケジュール、アドレス帳は移行できますか?
- A. desknet's NEOには、他社製品のデータを取り込む機能があります。CSVで取り込めるのは、スケジュール、共有・個人アドレス帳、ウェブメールのアカウント情報、ユーザー・組織・ロール情報で、メールデータはeml形式で取り込めます。いずれもNotes側からCSVやeml形式で書き出せることが前提で、CSVはインポート形式への整形が必要です。詳しくは「他社製品からデータ移行はできますか(よくあるご質問)」と「Notesからのデータ移行ガイド」をご覧ください。
- Q. Notesで作った独自のアプリ(Notes DB)はどうなりますか?
- A. 製品の仕組みが異なるため、Notes独自のデータベースアプリはそのまま移せないことが多く、業務内容を整理して移行先で作り直すのが基本です。desknet's NEOでは、AppSuiteでノーコードのアプリを作成できます。まず使っているアプリを棚卸しし、必要なものとやめられるものに分けると、移行の範囲が見えやすくなります。
- Q. Notesからの移行には、どのくらいの期間がかかりますか?
- A. データ量、アプリ数、ユーザー数によって大きく変わるため、一概には言えません。メールやデータベースは移行に時間がかかる場合があるため、詳しくは移行先製品の提供元へご確認ください。
まとめ
本記事では、Notesからdesknet's NEOへ移行した京進様、尾家産業様、ラデックス様の3事例を紹介しました。業種や規模は異なりますが、各社はNotes利用時に、アプリの開発・運用、活用の定着、社外からの利用などに課題を抱えていました。
移行後は、desknet's NEOの機能に加え、AppSuiteを活用してNotesで行っていた運用を再構築したり、Excelや紙で行っていた業務をアプリ化したりしています。また、先行部門からの展開や、利用するきっかけづくり、マニュアル整備など、定着に向けた工夫も見られました。
移行を検討する際は、まずNotesで行っている業務を洗い出し、メールなど時間のかかる移行範囲を把握したうえで、最初に利用する機能や部門を決めることが重要です。自社の運用を整理し、移行後の姿を具体的にイメージするところから始めてみてはいかがでしょうか。
desknet's NEOについてもっと詳しく
desknet's NEO 製品カタログ
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更新日:
執筆者:株式会社ネオジャパン 編集部
desknet's NEOのお役立ちコラムは、1999年の市場参入から25年以上のグループウェア開発・提供実績を持つネオジャパンが、業務改善に役立つビジネス用語の基礎知識、ツールの選び方などの情報をお届けします。グループウェア、そしてノーコードツールの開発・販売の知見をもとに、社内コミュニケーション改善、社内情報の共有といった課題解決に役立つ情報発信をいたします。