desknet's NEOの導入事例は、2026年10月時点で210件超を公開しています。本記事では、その中から総務・人事・経理に関わる業務改善が具体的に分かる事例を取り上げ、部署別・業務別に整理します。
総務・人事・経理は、申請、確認、承認、集計、保管といった定型業務が多く、紙・Excel・メールが残りやすい部門です。実際の事例から、業務の流れがどう変わったかをご紹介します。導入効果は企業の業務内容や運用体制によって異なりますので、自社に置き換えるヒントとしてお読みください。
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この記事でわかること
- 総務・人事・経理の業務で、紙・Excel・メールが招きやすい課題
- 通勤経路申請、人事申請、人事評価、支払依頼、収支管理の改善事例
- ワークフローとAppSuiteを申請・承認・入力・集計などの業務にどう活用しているか
- 事例に共通する、入力方法や処理状況、書類の保管場所を整える工夫
- 自社のバックオフィス業務を改善するときの、対象業務の選び方と進め方
目次
総務・人事・経理の業務改善で起こりやすい課題
起こりやすい状況と、業務への影響を整理します。
| 起こりやすい状況 | 業務への影響 |
|---|---|
| 紙で回覧し、現在地が分からない | 承認が滞留し、確認の問い合わせが増える |
| Excelを各自が作成し、メールで提出する | 提出漏れや版違いが起きやすい |
| 様式や入力方法がバラバラ | 受け取る側の確認・転記の手間が増える |
| 集計や周知が手作業で、情報が分散している | 属人化し、同じ問い合わせが繰り返される |
どれも、紙やExcelを使っていること自体が原因ではありません。入力先、処理状況、保管場所が一つにまとまっていないことが、手間や確認漏れにつながります。
そのため、バックオフィスの業務改善は、紙を電子化することにとどまりません。申請、確認、承認、保管、集計という一連の流れを見直し、情報の入力先と進捗を関係者が共有できる状態にすることが大切です。以降の事例も、この視点でご覧ください。
総務の業務改善事例
ナトコ株式会社様:通勤経路申請をアプリ化
導入前の課題
従業員の通勤経路が変わると、Wordファイルに変更点を記入して総務へ提出していました。人事総務グループは毎年8月に、全社員へ通勤方法の変更有無を確認しています。
取り組み
AppSuiteで「マイ通勤方法」アプリを作成しました。過去の記入内容が保持されるため、従業員は変更点を直すだけで済み、履歴も残ります。変更があれば人事総務グループへメールで通知し(標準機能)、一斉確認では確認済みのチェックボックスを設けました。担当者は一覧で未チェックの従業員を把握し、確認を促せます。あわせて、人事総務グループのポータルには、問い合わせの多い情報(ガソリン代の精算単価と計算方法、健康診断など)を並べています。
導入後の変化とポイント
年に一度の確認という定型業務を、「変更の届出」と「確認状況の把握」に分けて設計している点がポイントです。従業員側の負担を減らす工夫(過去内容の保持)と、担当者側の負担を減らす工夫(未確認者の一覧)が、一つのアプリに入っています。
プラトンホテル四日市様:稟議をワークフローで電子化
導入前の課題
宿泊予約管理などの現場システムは整備されていた一方、営業、経理、総務、人事、法務といったバックオフィスの情報共有は、紙とメール中心でした。
取り組み
導入初期に稟議をワークフローへ移行し、現在は約20種の申請書、平均30〜40件が常時運用されています。発番は自動で、申請の過程も追え、決裁後の文書は文書管理に自動保存されます。その後、年間予定をスケジュールで全社共有し、経理担当者が小口精算書の提出期限を周知する場面にも使っています。メールで行っていた公式通知はインフォメーションに移し、ポータルに30秒以内の動画マニュアルを常設しました。
導入後の変化とポイント
承認から決裁までが迅速になり、決裁後の文書を検索できる便利さが社内に伝わって活用が広がったと、担当者様は話します。動画マニュアルの設置後は、操作の問い合わせもなくなりました。
稟議のワークフロー化から始め、機能を段階的に広げた点が導入浸透のポイントです。
総務業務に取り入れる際のポイント
- 年に一度の届出や確認は、「過去の内容を引き継げる入力」と「未対応者の一覧」を組み合わせると、双方の手間を整理しやすい
- 問い合わせが多い案内は、規程や精算ルールとあわせてポータルにまとめておくと、探す場所が一つになる
- 総務が起点となる申請(稟議など)は、承認の追跡と保管までを一続きの流れとして考える
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自社の業務や運用にあわせてシステム化できるノーコードツール AppSuiteを人事・総務部門での活用する方法をご紹介。「あったらいいな!」「こんなアプリがほしい!」と思った そのときに現場のだれもが簡単にアプリを作成できるAppSuiteについて詳しく知ることができます。
人事の業務改善事例
ヒノマル株式会社様:人事申請のワークフローで電子化
導入前の課題
2020年6月の新会社設立に合わせた基幹・情報系システムの刷新にあたり、紙で回送していた承認申請のワークフロー化が必要でした。
取り組み
人事情報変更や異動に伴う申請、備品購入、営業車両管理など、約50項目をワークフローで運用しています。検証導入の段階で申請書式やマニュアルを準備し、申請項目ごとの説明手順をインフォメーションに用意してリンクを張りました。異動、給与、転居、住所変更など、社員の生活に直結するものを優先しています。承認後の書類は文書管理に自動保存され、人事総務ポータルには社内規程やワークフローをカテゴリ別に並べています。
導入後の変化とポイント
人事・総務関連の手続きが速く確実になり、記入漏れや不備を予防できて、以前のように日数をかけて再提出することがなくなったと、担当者様は話します。承認後の書類を文書管理に自動保存することで、紙の使用量、通信費、保管コスト、工数の削減にもつながっています。
申請の電子化と、手順の案内をセットで用意した点がポイントです。なお、紙の業務はまだ残っており、今後ワークフローへの移行を進める予定です。
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アイテップ株式会社様:人事評価をAppSuiteで一元化(情報・通信)
導入前の課題
半期ごとの人事評価をExcelで運用し、被評価者・一次評価者・二次評価者がそれぞれファイルに記入して、人事担当者へメールで提出していました。総件数は200通弱(社員数の約3倍)で、集計を含め約80時間かかっていました。
取り組み
AppSuiteに「目標カード」「情意評価」「評価」の3アプリを構築しました。目標を登録すると評価データが自動生成されて評価者へ通知され、社員番号を選ぶと氏名・所属・等級・配点がマスタから反映されます。人事部門は全社員の評価状況を一覧で把握でき、閲覧範囲は立場ごとに分け、評価者の入力が終わるまで被評価者には見せないようロックしています。
導入後の変化とポイント
集計の工数は約80時間からゼロに、全社員宛てのメール送信(従来約3時間)も不要になりました。同社の人事評価アプリは「第1回AppSuite AWARD 2025」で業務改善賞を受賞しています。担当者様は、1人1分の作業でも60人なら60分になるため、一人ひとりの手間をなくしたかったと話します。
入力側の手間を設計段階から減らし、機密性の高い情報はアクセス権を丁寧に設計した点がポイントです。
人事業務に取り入れる際のポイント
- 住所変更や異動などの人事申請は、従業員の生活に直結するものから優先して電子化すると、利用者が効果を実感しやすい
- 申請書とあわせて、申請手順の案内を同じ場所に置く
- 人事評価のように「複数の人が順に入力する」業務は、マスタ連携、自動通知、一覧表示でどこまで入力の手間を減らせるかを検討する
- 機密性の高い情報は、誰がいつから何を見られるかを先に設計する
「手間がかかるな」と思ったその時に
業務のムダを現場で改善 AppSuite(アップスイート)
経理の業務改善事例
ナトコ株式会社様:支払依頼の証憑と個別発行の請求書の管理をアプリ化
のナトコ株式会社様は、経理業務でもAppSuiteを活用しています。
導入前の課題
電子帳簿保存法(2022年1月義務化)への対応で、支払依頼書の運用を残したまま証憑を電子化することになりました。導入した文書管理システムは、日付・金額・取引先名が正確でないと検索にヒットしないため、全員の手入力に頼るのは現実的ではありませんでした。
取り組み
AppSuiteで「経理にファイルを転送するアプリ」を作成しました。支払依頼の担当者がフォームに日付・金額などを入力し、取引先名は会計ソフトの支払先マスタをCSVで連携して候補から選びます。データはAPIとGoogle Apps Script(GAS)で文書管理ソフトへ送られ、経理担当者は専用欄でステータスを更新して、処理状況を一覧で確認できます。また、部署ごとにバラバラだった個別発行の請求書は、「請求書代筆さん」で入力・PDF化する形に統一しました。
導入後の変化とポイント
基本の業務フローを変えなかったため現場の混乱はなく、アプリの作成は数週間で済みました。「請求書代筆さん」は運用開始から7カ月ほどで700件の登録がありました。
保存先に渡すデータの入口を整えたことがポイントです。また、請求書の様式を統一することで、経理が受け取るべき情報が不足なく揃う効果もありました。
アサミ情報システム株式会社様:複写伝票による案件・収支管理をアプリ化
ここでは、管理部門が担う売上・収支の集計に着目します。
導入前の課題
案件管理は複写伝票で、営業部から情報技術部、管理部へ回覧していました。紛失やExcelへの転記が発生し、管理部では伝票を探すために毎月末に10時間の残業がありました。収支もExcelで個別に管理しており、リアルタイムでは把握できませんでした。
取り組み
AppSuiteで案件管理アプリ「あげ太郎」を約1週間半でリリースし、注文書(ワークフロー連携)、週報、収支管理の各アプリとIDで連携させました。集計・グラフ化したデータはポータルに表示し、全従業員が収支を確認できます。入力不備は25条件で抽出し、担当者名を一覧表示することで自己修正を促しています。
導入後の変化とポイント
毎月10時間の残業がなくなり、営業・技術部門で約20人が毎週1.5時間かけていた入力作業も不要になりました。全社で月130時間、紙は年間9,600枚の削減につながっています。
売上・収支の集計と、案件単位の収支管理をアプリ化したことで、管理部門の無駄な作業が削減されただけでなく、収支の情報が現場にも共有され自分ごと化された点がポイントです。
アイテップ株式会社様:出張旅費の精算をアプリ化
導入前の課題
出張の前後に「出張命令書」「出張報告書」「出張旅費精算書」の3つを作成していました。特に精算書では金額計算や日当の判断が手作業で、休日をはさむ出張では日当の計算ミスが頻発し、社員・経理の双方に手間がかかっていました。
取り組み
AppSuiteで出張関連のアプリを再構築しました。精算時には直近2カ月以内の出張命令書が自動表示され、申請済みの情報が自動入力されます。社員名を選ぶだけで等級に応じた日当が反映され、出張期間も自動算出されるため、休日などの除外日だけを手入力します。未提出の書類があれば、上司や経理へ自動で通知されます。
導入後の変化とポイント
申請書の入力精度が大きく向上し、経理側は精算状況を一覧で確認できるため、精算忘れを防げるようになりました。
マスタ連携と自動通知で、入力する人と確認する人の両方の手間を減らしている点がポイントです。
経理業務に取り入れる際のポイント
- 証憑や請求書は、保存先を決める前に、「誰が、どの項目を、どの形式で入力するか」を整えると、後工程の手間が減りやすい
- マスタ(取引先、従業員、等級など)から選択できる形にすると、表記ゆれや入力ミスを抑えやすい
- 経理の担当者だけが見る処理状況の一覧があると、処理漏れや遅れの確認がしやすくなる
※電子帳簿保存法への対応は、要件や運用が企業ごとに異なります
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事例から見えるバックオフィス業務改善の共通点
① 入力の入り口を一つにし、入力方法を揃えている
効果:統一されたフォーマットで業務の属人化を防ぐ
② 処理状況を一覧で確認できるようにしている
効果:決裁状況を見える化し、社内からの問合せや処理漏れを起こさない
③ 承認後の書類を保管・検索しやすくしている
効果:決裁後の書類を文書管理へ自動保存、いつでも検索できるのでデータの探し物が減る
④ ポータルで情報の置き場所を集約している
効果:ポータル画面に規程やQAを配置、誰でもアクセスし疑問を解決できるので問合せが減る
⑤ 現場のやり方に合わせて、導入の仕方を工夫している
効果:申請書と手順書をセットで用意することで、申請者は疑問を即座に解決可能
効果:従来使っていた紙伝票のレイアウトをアプリで再現、現場の違和感なく利用が浸透
進め方は企業ごとに異なる
導入の順序や社内の巻き込み方は、事例ごとに異なります。順序に唯一の正解があるわけではなく、自社の状況に合わせて検討することが大切です。
バックオフィスの業務改善を進めるポイント
事例を踏まえた進め方の一例です。事例企業が実際にたどった手順そのものではなく、本記事からの提案です。
ステップ1:手間や確認漏れが発生している業務を洗い出す
提出漏れ、差し戻し、転記、問い合わせの多い業務を挙げます。ご紹介した事例の取り組みも、紛失、転記、集計、確認といった具体的な困りごとから始まっています。
ステップ2:利用者・申請者・承認者の流れを整理する
誰が入力し、誰が承認し、誰が保管するかを書き出します。
ステップ3:申請や報告の様式と、情報の置き場所を統一する
項目、選択肢(マスタ)、保存先を揃えます。後工程の確認や集計の手間は、この段階の設計に左右されます。
ステップ4:小さな業務から電子化し、現場の意見をもとに改善する
業務に影響の大きい申請から始めることも社内への浸透において有効と言えます。スモールステップで一部の稟議から段階的に広げるという方法もあります。
ステップ5:確認できる指標で効果を振り返る
処理時間、差し戻し件数、紙の量、残業時間など、数えられる指標を選びます。
資産管理台帳アプリで棚卸を効率化!ネオジャパン総務部門の導入に学ぶAppSuite活用術
「手間がかかるな」と思ったその時に
業務のムダを現場で改善 AppSuite(アップスイート)
よくある質問
- Q1. 総務・人事・経理の業務改善は、何から始めるべきですか?
- 提出漏れや差し戻し、転記、集計、問い合わせが多い業務を一つ選び、誰が入力し、誰が確認・承認し、どこに保管するかを整理することから始めます。
- Q2. 紙の申請書を電子化すると、何が変わりますか?
- 申請の進捗確認や書類の検索がしやすくなり、記入漏れの防止や承認後の保管を効率化できる場合があります。効果は業務の内容や運用方法によって異なります。
- Q3. ワークフローとAppSuiteはどう使い分けますか?
- ワークフローは、稟議や人事申請など、申請から承認までの流れを管理する業務に向いています。AppSuiteは、人事評価や精算、台帳管理など、業務に合わせた入力画面や一覧・集計が必要な場合に活用できます。
- Q4. 人事や総務の申請業務を電子化するとき、気をつけることは何ですか?
- 申請者が迷わないよう、手順や必要事項を案内とあわせて整えます。また、人事評価など機密性の高い情報を扱う場合は、誰がどの情報を閲覧できるか、あらかじめ権限を設計します。
- Q5. 請求書や証憑の管理に、グループウェアを活用できますか?
- 入力フォームや処理状況の確認にグループウェアを活用し、保存は文書管理システムで行う構成もあります。法令上必要な保存要件を満たすかどうかは、利用するシステムや運用方法を確認してください。
- Q6. 小規模な企業でも、バックオフィス業務を改善できますか?
- 企業規模にかかわらず、申請や確認、集計など、繰り返し発生する業務は見直せます。まずは対象を一つに絞り、入力方法や処理状況の共有から取り組む方法があります。
まとめ
総務・人事・経理の業務改善では、紙を電子化するだけでなく、入力方法や処理状況、書類の保管場所を整えることが大切です。本記事では、通勤方法の確認や人事申請、評価、支払依頼、出張精算、収支管理などの事例を紹介しました。
事例では、入力フォームや様式を統一する、処理状況を一覧で確認する、承認後の書類を保存・検索しやすくする、といった工夫が見られました。こうした仕組みは、確認や転記の手間を減らし、処理漏れの防止にもつながります。ただし、得られる効果は業務内容や運用体制によって異なります。
まずは、手間や確認漏れが多い業務を一つ選び、誰が入力・確認・承認し、どこに保管しているかを書き出してみましょう。業務の流れを整理したうえで、自社に合った方法を検討することが、改善の第一歩です。
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現場の「あったらいいな」を叶える業務アプリ作成ツールAppSuiteについての詳しく知りたい方へ。紙・メール・Excelでの業務処理を誰でも簡単にアプリ化し、業務のお悩みを解決するビフォーアフターなどわかりやすくご紹介しています。
更新日:
執筆者:株式会社ネオジャパン 編集部
desknet's NEOのお役立ちコラムは、1999年の市場参入から25年以上のグループウェア開発・提供実績を持つネオジャパンが、業務改善に役立つビジネス用語の基礎知識、ツールの選び方などの情報をお届けします。グループウェア、そしてノーコードツールの開発・販売の知見をもとに、社内コミュニケーション改善、社内情報の共有といった課題解決に役立つ情報発信をいたします。