ファイル送信を安全・スムーズに行う方法とは
現代のビジネスシーンでは、多種多様なファイルをスムーズかつ安全にやり取りする必要性が高まっています。企業間のデータのやり取りは、サイズや形式にかかわらず、現場の効率と信頼性を左右する重要なポイントです。
特に大容量のデータを扱う場合は、メール添付だけでは効率が悪かったり、セキュリティ上のリスクが高まったりするため、専用のファイル送信サービスの活用が求められます。セキュアでスムーズなファイル転送は、業務における時間短縮やトラブル防止にも大いに寄与します。
本記事では、大容量ファイル送信の基本から、具体的なサービス選びのポイント、さらにはセキュリティを意識した運用方法まで幅広く解説していきます。
ファイル送信の基本:仕組みと活用シーン
まずはファイル送信の基本について知り、どのようなシーンで活用されているのかを整理しておきましょう。
ファイル送信とは、異なる拠点や組織の間でデータを安全かつ確実に送受信する手段を指します。メール添付によるやり取りは手軽さが魅力ですが、容量制限の壁にぶつかりやすい点や、セキュリティ保護に不安が残る場合もあります。そこで登場するのが大容量ファイル送信サービスで、より大きなファイルを短期間で送れるほか、暗号化などのセキュリティ機能も充実しているのが特徴です。
メールでは送れない高画質な写真や大量の設計図、動画ファイルなどを扱うケースでは、専用サービスを利用することで業務効率が一段と向上します。近年は在宅勤務やリモートワークが進むなか、場所を問わず大容量データを扱う必要性が高まり、ファイル送信サービスの導入が急速に進んでいます。
メール添付と大容量ファイル送信サービスの違い
一般的なメールサービスでは、送信できるファイル容量に数MBから数十MBほどの制限があるため、大きなファイルを送りたい場合に不便が生じます。さらに、メール添付ファイルの取り扱いには、誤送信・情報漏えいのリスクがつきまとうため、社内規定でメール添付を禁止する会社もあります。
一方、大容量ファイル送信サービスを利用すれば、専用のサーバーにファイルをアップロードし、受信者にはダウンロード用のURLを伝えるだけで済みます。これにより、ファイルの安全性と利便性が飛躍的に高まるため、業務の効率化やセキュリティ対策を同時に実現しやすくなるのです。
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クラウドストレージを使った送信のメリット
クラウドストレージを利用すれば、フォルダ単位で複数のユーザーとデータを共有でき、容量管理やオンラインストレージの自動バックアップなど手間を大幅に削減できます。共同作業が必要なプロジェクトでは、ファイルの更新履歴や権限設定をシステム側で管理できるため、プロセス全体を安全かつ効率的に進めることが可能です。
大容量ファイル送信サービスの選び方
大容量ファイル送信サービス(ファイル転送サービス)を選ぶ際には、いくつかの検討ポイントを確認し、自社の利用目的に合ったサービスを選択することが重要です。

さまざまな業務ニーズを踏まえて、まずは送るファイルサイズや頻度を把握することが大切です。たとえば毎日数GB単位のファイルを送信するのであれば、それに見合った容量を用意できるサービスを選ぶ必要があります。また、社外とのやり取りが多い場合は、送信相手がスムーズにダウンロードできる環境やサポート体制が整っているかも確認しましょう。
サービス比較では、機能の豊富さだけでなく、使いやすさやコストパフォーマンスも考慮すべきです。特に大規模データを扱う企業ほど、セキュリティ面や管理機能が充実しているかが重要な見極めポイントとなります。
送信可能容量と転送速度
大容量ファイル送信サービスの中には、1ファイルあたり数GBから数百GBまで対応するものがあります。映像制作や高解像度のデザインデータなど大容量のやり取りにも対応しやすい特徴があります。
転送速度も重要な要素で、回線の混雑状況やサーバー性能によって実効速度が異なる場合があります。頻繁に大きなデータをやり取りする場合は、あらかじめ回線環境やサービスの推奨環境をチェックしておくと安心です。
セキュリティ機能と暗号化の重要性
ファイル送信サービスを選ぶ際、暗号化の有無や認証機能の充実度は最優先で確認すべき項目です。企業にとって機密情報や顧客データが漏えいするリスクは避けたい問題であり、万が一の情報漏えいが業務や信用に与える影響は計り知れません。
送信データをSSL/TLSで保護する仕組みだけでなく、パスワード保護やワンタイムパスワード機能など、二重三重のセキュリティ対策を備えたサービスを選ぶのがベターです。
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料金プランと運用コスト
大容量ファイル送信サービスには、無料プランと有料プランの両方が存在し、それぞれに機能制限や広告表示の有無などの差があります。無料プランはコストをかけずに開始できる分、容量上限やダウンロード回数といった制限がある場合が多い点に注意が必要です。
有料プランを検討する際には、月額または年額の費用が妥当か、そして必要な機能がすべて含まれているかを見極めましょう。実際に使うデータ量や頻度に応じたプランを選ぶことで、不要なコストを抑えつつ、必要な機能をしっかり利用できます。
操作性とサポート体制の確認
使いたいタイミングでトラブルが起こった場合、時間的損失や業務の停滞につながるため、サービスの操作性とサポート体制は非常に重要です。特に、専用ソフトのインストールや複雑な設定が必要な場合、運用に手間がかかり、導入がスムーズに進まないリスクがあります。
サポート体制では、メールやチャットによる携帯的なサポート、電話での迅速な対応など、サービスごとに異なるサポートメニューを確認しましょう。業務で使用する場合には操作性はもちろん、万が一のトラブルへの備えがしっかりしているかどうかをチェックすることが大切です。
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無料で使えるファイル送信サービス:特徴と比較
コストを抑えたい場合には、無料で提供されているファイル送信サービスを活用する方法があります。
無料サービスは初期費用をかけずに大容量ファイル送信を実施できるメリットがあります。ただし、広告の表示やダウンロード可能期間の短さなど、サービスによっては制限や注意点が存在するため、利用する前に把握しておくことが大切です。
広告の有無と会員登録の必要性
無料のファイル送信サービスには、広告を掲載することで運営費をまかなっているものがあります。広告自体は利用に大きく支障が出ないケースが多いものの、ビジネスでクライアントに送る場合は広告ページへのリンクや表示が気になることもあります。
会員登録不要の場合はスピーディーに使える便利さの一方で、送信履歴の管理や細かい認証機能が利用できない可能性がある点に注意しましょう。必要に応じてアカウント管理が可能なサービスを選ぶなど、運用形態に合った利用方法を検討することが大切です。
主な無料サービス:容量上限と利用上の注意点
代表的な無料サービスとしては、GigaFile便やデータ便、宅ふぁいる便などが挙げられます。ただし、無料サービスは保存期間やダウンロード期限が短い場合があるため、受信側の都合を考慮して正しく知らせることが必要です。使い方を誤ると大切なデータが期限切れになるリスクもあるため、運用時に注意を払うようにしましょう。
法人向けファイル送信サービスの検討ポイント
企業規模やセキュリティ要件が厳しいケースでは、法人向けのファイル送信サービスを活用することが求められます。

大企業や官公庁、医療機関など、高いセキュリティ基準を求められる組織にとっては、法人向けの有料プランを確保しておく方が安心です。特に国内外の法律・規制を遵守する必要がある場合、対応状況が曖昧な無料サービスを利用し続けるのはリスクが高くなります。
法人向けサービスならではの特徴として、カスタマイズ性や管理機能の充実があります。部署ごとのアカウント管理や細かなアクセス権限設定、ファイル共有の範囲指定など、セキュリティ面と業務効率の両立をサポートする仕組みが整っているケースが多い点も魅力です。
契約前に押さえておきたいセキュリティ要件
法人利用の場合、業界基準や国際規格への準拠状況を確認しておく必要があります。ISO 27001などの情報セキュリティ認証を取得しているサービスであれば、ある程度の信頼性が担保されるでしょう。
また、ログ管理機能や監査証跡の有無も検討ポイントの一つです。万が一の情報漏えいや事故が発生した際、迅速にトラブルシューティングできるかどうかが企業の信頼や業務継続に直結するため、事前に確認しておきましょう。
利用規模に応じたプラン選択とコスト管理
職場で短期間のうちに大容量のファイルを大量に送信する場合は、従量制の課金だとかえってコストがかさむ可能性があります。一方で、月額固定制のプランを利用することで、一定の送信容量や機能を毎月安定して利用することができる点は大きなメリットです。
従業員数や取引先の利用状況を踏まえながら、必要な容量や機能を見極めて最適なプランを組み立てるとよいでしょう。初期段階からスモールスタートし、事業拡大に合わせてプランをアップグレードできるかどうかも、長期的な視点で検討する価値があります。
専用サービス以外にグループウェアの選択肢も
グループウェアやコラボレーションツールにファイル転送の機能が搭載されている場合、その機能を活用することもおすすめします。グループウェアはスケジュールやワークフロー、設備予約なども一元管理できるため、複数のサービスを使い分ける必要がなくなり、日常業務の効率化にも期待ができます。
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安全に大容量ファイルを送るための注意点
大容量ファイルを送る際は、セキュリティと利便性のバランスをどのように確保するのかが鍵となります。
複数のファイルをやり取りする場合、送信方法や受信側のデバイス環境に応じて最適な形へ加工することが大切です。高いセキュリティを保ちつつ、スムーズにダウンロードできる工夫をしておくことで、相手先とのコミュニケーションも改善されます。
誤送信やファイルの破損といったトラブルを防ぐため、送信手段だけでなく事前準備や確認手順を徹底する習慣を身につけましょう。
ファイル圧縮・分割のメリット・デメリット
大容量ファイルをある程度小さなサイズに圧縮したり、複数の部分に分割して送信したりする方法があります。圧縮ツールを使えば、ファイルをまとめて容量を抑えられるので、送信やダウンロード時間を短縮できるメリットがあります。
一方で、受信側がファイル解凍の手間や複数ファイルを再結合する手順を要するため、操作に不慣れな場合はトラブルが発生しやすくなる可能性もあります。相手のITリテラシーや利用環境を考慮しながら、最適な方法を選ぶことがポイントです。
送信前のパスワード設定とウイルス対策
ファイルを送信する際に、パスワードを設定しておくことで万が一の誤送信や第三者のアクセスを防ぐことができます。特に個人情報や企業の重要データを扱う場合は、パスワードを別の連絡手段で伝えるなど、二段階の保護を施すとさらに安全性が高まります。
また、ファイル送信前に最新のウイルス対策ソフトでスキャンを行うことも欠かせません。感染ファイルを社外に送ってしまうと信用問題に直結し、大きなリスクを伴いますので、送信前の最終確認を習慣化しましょう。
まとめ
自社の利用環境や目的を考慮し、最適なファイル送信方法とサービスを活用することで、業務効率とセキュリティを同時に高めていきましょう。
ファイル送信の手段は多様化していますが、容量やセキュリティ手段、利便性など、それぞれのサービスが持つ特性を理解しておくと選択を誤りにくくなります。特に大容量のやり取りが多い組織は、それぞれのツールの強みと制限をしっかりと比較検討し、最適な方法を導き出すことが欠かせません。
導入後も、パスワード設定やウイルススキャンなど基本的なセキュリティ対策を徹底することで、社内外とのファイル共有が円滑になるだけでなく、トラブルを未然に防ぐことができます。定期的な見直しにより、常に安全かつ確実なファイル送信を心がけていきましょう。
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執筆者:株式会社ネオジャパン 編集部