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「リファラル採用」の取り組みが企業価値向上につながる

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昨今の人手不足で採用に苦戦する会社が増える中、「リファラル採用」と呼ばれる採用手法が注目されています。「リファラル採用」とはどんなものなのか、そのメリットとデメリット、活用のポイントなどを解説します。

リファラル採用とは?

リファラル採用とは?

 

「リファラル(referral)」は紹介・推薦という意味で、リファラル採用はこの言葉のとおり、社員や会社関係者からの紹介や推薦を受け、選考を行う採用手法です。
人的ネットワークを活用することで会社の魅力や社風を伝えやすい点、それに見合った人材を集めやすい点、優秀な人材をスピーディに低コストで採用できる点から注目を集めています。
また、会社を友人、知人に紹介することを通じて、既存社員のエンゲージメントを高められるという期待もあります。
 
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海外企業も積極的、なぜリファラル採用が注目されるのか

海外企業も積極的、なぜリファラル採用が注目されるのか

 

リファラル採用が注目されるようになった最も大きな理由は、売り手市場による人材不足です。特に日本では少子高齢化による人口減少が進み、人材確保はさらに難しくなっていきます。すでに、従来の求人公募では応募者すらつくことがないという状況があります。人材不足の状況で企業側は少しでも採用に結び付けようと採用基準や人材要件を見直したりしますが、結果として業務適性や入社後の認識などでミスマッチが起こり、早期退職をはじめとした人材定着の問題が発生しています。

 

そんな環境下で、社員や会社関係者からの紹介による「リファラル採用」は事前に適性やスキルを把握しやすく、企業文化や社風についても詳細に伝えやすいため、採用につながる確率や定着率が高くなります。人的なつながりがあることで他社との単純な獲得競争に陥ることが少なくなり、会社として求める人材がいれば、転職を考えていない潜在層であってもつながることができます。

 

アメリカの採用コンサルティング会社CareerXroads社が2016年におこなった採用経路調査「Referrals 2016 CareerXroads referrals review」によると、調査対象となった204社で、新規採用した従業員の27.5%が既存従業員からの紹介であり全体の1/4以上を占めていました。リファラル採用が海外企業でも有効な採用手法と認識されていることがわかるデータです。

 

参照:CareerXroads「2016 Employee Referrals Review」
 
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リファラル採用のメリット・デメリット

リファラル採用のメリット・デメリット

 

「リファラル採用」の主なメリットをまとめると、以下のようになります。

採用につながる確率と定着率の向上

リファラル採用の最も大きなメリットは、社員からの紹介という手法であることによって、人材とのマッチング精度が高いということです。すでに働いている知人社員からの情報は、会社の魅力・社風・業務内容など、良いことも良くないことも含めて多岐に渡り、もともとの人間関係もあることから信頼度が高くなります。

 

そのため入社前後で認識のギャップが起こりにくく、すでに仲間が働いている安心感もあることで、採用に至る確率は高くなります。自社に合った人材を集められることと、仲間からの説明で認識ギャップが起きにくいことは、その後の定着率やエンゲージメント向上にもつながります。

採用コストの削減

紹介という形によって求人メディアやエージェントを使わずに人材募集できるため、採用コストが大きく削減できます。応募者とのミスマッチの度合いが少ないことで選考プロセスを短縮することもでき、採用工数を削減することも可能です。

転職市場にいない人材にアプローチできる

現状で転職を考えていないような潜在層にもアプローチできるので、通常の採用活動では出会えないような優秀な人材につながることができます。他社との競争に巻き込まれずにすみ、友人や知人を介したつながりというアドバンテージも活用できます。

 

一方、以下のように注意しなければならないデメリットもあります。

紹介者との人間関係への配慮

リファラル採用は、紹介した社員と紹介された応募者の間に必ず何らかの人間関係があります。
せっかく紹介したのに不採用だったとなれば当事者同士の人間関係に良くない影響が出ますし、採用に至った場合でも「誰からの紹介」ということで入社後に先入観を持って見られるようなこともあり得ます。
リファラル採用を進めるには、紹介者と応募者の関係に十分配慮し、採用選考の進め方や入社後の配属などを適切に行う必要があります。

社員との情報認識のギャップ

会社がどんな人材を求めているのかが社員との間で共有されていないと、声をかけた人材とのミスマッチ・関係者同士の人間関係の悪化・リファラル採用そのものへの悪影響など、さまざまなデメリットにつながる恐れがあります。紹介されて簡単には断れないので面接せざるを得ない、といった状況も考えられます。
会社での募集状況は常に社員と情報共有し、応募者に声をかけるときには事前に確認しあうなど、会社と社員間でのコミュニケーションを密にする必要があります。

選考結果や報酬などに対する不公平感、不透明感

応募者が不採用の場合、紹介した社員へもその理由を説明する必要が生じますが、選考理由があいまいであったり社員にとっても納得できないものであったりすると、今後ほかの人を紹介しようとは思わなくなるでしょう。紹介するたびに選考基準が揺れ動いているような場合も、同じことが起こります。
また、採用に至った場合に紹介者の社員に何らかの報酬を与えるケースもありますが、この基準が不透明では「せっかくいい人を紹介したのに」といった紹介者の不満や、「自分が紹介した人のほうが高いレベルなのに」といった周囲からの不満が生まれます。選考基準や結果の伝え方、報酬の与え方などは、きちんと制度化して透明性を高め、不公平感が生まれないように配慮する必要があります。
 
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リファラル採用を成功させるポイント

リファラル採用を成功させるポイント

 

リファラル採用は、従来からの公募による採用に比べて自社に合った人材を低コストで効率的に集めることができます。ただしこれを効果的に行うには、紹介する者、される者の双方にとって魅力ある会社かどうかが重要です。
友人や知人を自分の会社に誘うということは、それなりの心理的ハードルがあります。紹介者自身が本音で良い会社だと思っていなければ、他人に紹介しようという気持ちにはなりません。そのためには仕事内容・業績・職場環境・人間関係など、すべての要素で企業価値を高めていく必要があります。
制度設計や周知とともに、「企業価値向上」につながる取り組みを全社的に進めることが重要です。
 
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「リファラル採用」の取り組みが企業価値向上につながる

「リファラル採用」の取り組みが企業価値向上につながる

 

このようにリファラル採用を進めるには「企業価値向上」が不可欠ですが、裏返してみればリファラル採用の効果を高める取組みは、そのまま企業価値向上に向けた取組みでもあります。企業価値の向上が進むことは既存社員にとっても好ましいことであり、その効果は人材採用だけにとどまらず、会社の業績向上にもつながります。
リファラル採用は、良い会社作りにも寄与する取り組みなのです。
 
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ユニティ・サポート 小笠原隆夫 代表ユニティ・サポート 小笠原隆夫 代表
IT企業でSE職、人事部門長として業務に携わる。2007年より「ユニティ・サポート」にて人事・組織コンサルティングに従事。著書に『リーダーは空気を作れ!』(アルファポリス)。ほかウェブコラムの執筆多数。
公式URL:http://www.unity-support.com/
オフィシャルブログ「会社と社員を円満につなげる人事の話」:http://unity-support.blogspot.jp/

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WORKSHIFT DESIGN(ワークシフトデザイン)編集部。 働き方を、シフトする。現場目線で新しい時代の働き方を考えるメディアとして【働き方改革】【リモートワーク/ワークスタイル】【残業削減】【業務効率化】をテーマに記事を執筆しています。