働き方改革

従業員を大切にしなければ生き残れない!従業員満足度調査で声を聴こう

従業員を大切にしなければ生き残れない!従業員満足度調査で声を聴こう

人手不足が深刻化して、人材の確保に苦悩している企業は少なくありません。それにも関わらず、人材が離職してさらに苦境に立たされてしまうこともあるでしょう。人材獲得が難しい現在において、 重要なのは今いる従業員を大切にすることです。そこで、ポイントとなるのが従業員満足です。今回は、中小企業診断士の福島正人さんが従業員満足度を上げるためのポイントを解説します。

 

人材獲得競争が激しくなってきた

人材獲得競争が激しくなってきた
昨今、人材獲得競争が激しくなっています。雇用動向指標の一つである有効求人倍率を見てみましょう(図1参照)。 0.5倍を下回ったリーマンショック時から右肩上がりで上昇を続け、2018年にはバブル経済の頃をはるかに超える水準にまで達しています。明らかな売り手市場で、「求人してもなかなか採用できない」「優秀な人材が転職してしまった」ということも多いでしょう。
東京商工リサーチのサイトを見ると、

『2018年「人手不足」関連倒産、過去最多の387件発生、「求人難」型が1.7倍増と急増』(引用: http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20190110_01.html

という記事が出ています。人手が足りず、倒産に追い込まれることが増えていることも分かります。

 

現状の売り手市場において、 優秀な人材を生み、その人材に離職されないようにしなければなりません。それには、 従業員満足度を高めて、「この会社で長く働きたい」と思ってもらえるような取り組みが大切です。

 


図1:「一般職業紹介状況(厚生労働省)」を元に作成。
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000192005_00001.html

なぜ転職するのか?

離職を減らすためには、離職の理由や原因を知って対策をする必要があります。では、人はなぜ転職の道を選ぶのでしょうか?転職者実態調査データ(平成27年 厚生労働省)を見ると、 1位「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」27.3%、 2位「満足のいく仕事内容でなかったから」26.7%、 3位「賃金が低かったから」25.1% です。※自己都合で転職した人の離職理由(3つまで複数回答可)

 

労働条件を挙げる人が多いですが、仕事内容(満足のいく仕事内容でなかったから)が理由となっている人も多いです。上司・先輩がコミュニケーションをとり、仕事内容への満足度を高めていくことが大切です。

 

男女別・年齢別でもみてみましょう。 男女別でみると、 男性の1位は 「会社の将来に不安を感じたから」30.9%、女性の1位は 「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」27.2% です。 年齢別でみると、 15~19歳の1位は 「満足のいく仕事内容でなかったから」69.7%、20~24歳の1位は 「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」33.2%、25~29歳の1位は 「労働条件(賃金以外)がよくなかったから」30.9%、30~34歳の1位は 「賃金が低かったから」30.1%、35~39歳の1位は 「会社の将来に不安を感じたから」32.5% です。

 

参考:転職者実態調査データ(平成27年 厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-h27-2-02.pdf

 

調査データからも分かる通り、離職理由は人それぞれで、性別や年齢でも変わってきます。離職を減らすためには、従業員の声をしっかり聴いて対応策を考える必要があります。

 

「従業員の声」聴いていますか?

「従業員の声」聴いていますか?
そこで行われるのが、 従業員満足度調査です。従業員が会社・職場をどのように思っているかを見える化していきます。筆者も「従業員特性調査ツールBasMos(バスモス)」というツールを開発し、企業支援しています。ここでは、BasMos調査を例にとり、従業員満足度調査の方法を見ていきましょう。

有給休暇を取得できていますか?

例えばBasMos調査には、有給休暇に関する質問があります。あなたなら、どの回答を選ぶでしょうか?

 

有休を取得しやすく、満足いくレベルで取得できている
□当てはまる    □やや当てはまる    □あまり当てはまらない    □当てはまらない
※どれか一つ チェックしてください。

 

BasMos利用者の回答結果(下図)を見ると、回答が割れていることが分かります。 もしあなたの会社・職場で「あまり当てはまらない」「当てはまらない」という回答者が多ければ、有給休暇取得に関して課題があるわけです。

 


引用:働き方改革のヒント! ~従業員特性調査データ2000~
https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM1OTEyIzIxMTczNiM1OTEyX3NBT3F1eElaSFYucGRm.pdf

自分の評価に納得していますか?

別の質問も見てみましょう。BasMos調査には、人事評価に関する質問があります。あなたなら、どの回答を選ぶでしょうか?

 

自分の評価は公平で納得できる
□当てはまる    □やや当てはまる    □あまり当てはまらない    □当てはまらない
※どれか一つ チェックしてください。

 

BasMos利用者回答結果(下図)を見ると、6割以上が「当てはまる」「やや当てはまる」と回答しています。 もしあなたの会社・職場で「あまり当てはまらない」「当てはまらない」という回答者が多ければ、人事評価に課題があるわけです。従業員満足度調査は、さまざまな角度で会社・職場の課題を見える化していきます。

 


引用:働き方改革のヒント! ~従業員特性調査データ2000~
https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM1OTEyIzIxMTczNiM1OTEyX3NBT3F1eElaSFYucGRm.pdf

 

従業員満足度調査の実施ポイント

従業員満足度調査の実施ポイント
では、従業員満足度調査を行うには、どのようにしたら良いでしょうか? まずは、 調査目的を明確にすることから始めましょう。 「きっと何かに役立つだろう」「他社がやっているから自社でもやろう」ではうまくいきません。

自社課題把握がゴールではない

「自社の課題を把握したい」という調査目的もありえるでしょう。従業員満足度には、報酬・労働条件・人間関係・人事評価・自己成長・仕事のやりがいなど、さまざまな要素が影響します。従業員満足度調査を行えば、どこに課題があるのかを見える化することができます。

 

気をつけたいのは、「自社課題を把握したい」をゴールにしないことです。「自社の課題は見つかった……でも何も解決されなかった」では、意味がありません。 「従業員が生き生き働く職場にしよう!」「長く勤めたいと思える会社にしよう!」という、課題把握の先にある取り組みが大切です。

 

私自身、会社員時代に従業員満足度調査を受けたことがあります。30分以上かけて、分厚い質問票に回答したにも関わらず、簡単な調査結果が公表されただけでした。「何のための調査だったのか?」とかえって不満が溜まりました。 調査を行えば、「きっと良い方向に進むだろう」と従業員は期待します。その期待を裏切らないよう課題解決・従業員満足度向上を調査目的に設定しましょう。

 

調査目的を設定したら、いよいよ調査設計・準備に入ります。調査対象の範囲を決めたり、質問項目を設計したりします。ここから先は、専門的な知識や経験が必要です。社内に専門家がいれば自社内で完結することもできますが、一般的には社外の専門家やコンサルタント会社に協力してもらうことが多いでしょう。調査・分析を得意としているところもあれば、分析後の課題解決策の提案・実行までサポートしてくれるところもあります。自社に合った専門家・会社を選んで、従業員満足度向上を成功させましょう。

満足度向上のための二つの視点

アメリカの心理学者フレデリック・ハーズバーグは、職場で不満足につながる要因(衛生要因)と、満足度を高める要因(動機付け要因)を区別する「二要因理論」を提唱しました。労働環境や労働条件が悪いと不満足につながります。よって、労働環境や労働条件は衛生要因となります。改善すれば不満足は解消されますが、それで高い満足度になるかというとちょっと違います。例えば長時間残業を改善すれば、不満足は解消されるかもしれません。 でも長時間残業改善は当たり前、それで高い満足度になるかというと、そんなに甘くないでしょう。

 

満足度を高めるには、 動機付け要因にアプローチすることが大切です。仕事のやりがいや達成感、他者からの承認、自己成長などが動機付け要因です。例えば、少し困難な目標にチャレンジして達成した時、お客様に感謝された時、上司に褒められた時、満足度が高まります。
衛生要因で不満足を解消し、動機付け要因で満足度を高めていく。二つの視点を活用して、従業員満足度を向上させていきましょう。

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福島正人福島正人
合同会社夢をカナエル代表社員、中小企業診断士
銀行勤務を経て、2004年に中小企業診断士を取得し独立。人材育成・経営改善の分野で活躍している。2013年の中小企業経営診断シンポジウムで、「従業員特性調査ツールBasMosの研究開発」というテーマで発表し、中小企業診断協会会長賞を受賞。「新社会人の教科書!プロリーマンになろう」(同友館)、「中小企業でもすぐに始められる!組織と人材の育ち合いプログラム」(労働調査会)他、書籍・専門誌での執筆多数。

WORKSHIFT DESIGN 編集部

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WORKSHIFT DESIGN 編集部

WORKSHIFT DESIGN(ワークシフトデザイン)編集部。 働き方を、シフトする。現場目線で新しい時代の働き方を考えるメディアとして【働き方改革】【リモートワーク/ワークスタイル】【残業削減】【業務効率化】をテーマに記事を執筆しています。