働き方改革

日本の女性の働き方ってどうなの?世界と比較してみました

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日本の女性の働き方ってどうなの?世界と比較してみました

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2016年4月に「女性活躍推進法」が施行され、ますます女性活躍というキーワードが注目されています。一方で、日本において女性が働く上で解決していかなければいけないことは、まだまだ多くあります。今回は、主に欧米との国際比較をしながら、個人や企業がどのように取り組むべきなのかをキャリアコンサルタントの木山 美佳さんにお教えいただきました。

日本の女性の働き方はどう変化したか?

日本の女性の働き方はどう変化したか?

 

1950年代農業などの第一次産業が中心であった時代は、女性も子育てをしながら農家の家族の一員として働いていたため、欧米諸国と比べても、日本で働いている女性は多かったといえます。

 

その後、1960年代高度経済成長期に、製造業などの第二次産業が中心となり、サラリーマン家庭が増えました。そして、多くの家庭は、夫が会社で仕事をし、会社から支払われる給料で家族が暮らすようになったのです。そのため、男性が働いて稼ぎ、女性は家で家事をするというスタイルが定着しました。

 

しかし、1970年代には、サービス業などの第三次産業が盛んになったことや、さまざまな社会的背景により、家事を担いながら、パートタイマーとして働く女性が増えていきました。1986年には男女雇用機会均等法が施行されるなど女性が働くための法律も整えられていき、1990年代には共働き世帯が、妻が無業(つまり専業主婦)の世帯よりも多くなっていきました。

 
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日本における「女性の働きやすさ」は課題が多い

日本における「女性の働きやすさ」は課題が多い

 

日本において、働く女性は増えましたが、働きやすさという面では、まだまだ課題が多くあることが国際比較データから見えてきます。イギリスのエコノミスト誌による「ガラスの天井指数」ランキングは、各国の女性の働きやすさを調査したものです。2018年度版においては、OECD加盟国のうち29カ国を対象とした中で、日本は28位でした。上位は、1位スウェーデン、2位ノルウェー、3位アイスランドです。

 

また、世界経済フォーラムが、「ジェンダーギャップ指数」という、社会進出において男女の格差を算出したデータでは、2017年の報告では、日本が、144カ国中、114位という結果でした。(1位アイスランド、2位ノルウェー、3位フィンランド)女性活躍が進んでいる北欧と比較して、課題は多く残されていることがわかります。

 

その課題の1つとして、日本女性の働き方の特徴で「M字型カーブ」というものがあります。15歳以上の人口に占める働く人の割合を年代別の折れ線グラフにすると、グラフがM字のようになるのです。

 

(%)女性の年齢階級別労働力率

 

ちょうど谷にあたる部分は、子育て期である30代女性です。その時期、一旦働くのをやめる人が多く、働く女性が減少するのです。これは先進国では、今や日本と韓国くらいにしかみられない現象で、欧米は20年前くらいにM字が解消されています。日本でも、この谷は、近年浅くなってきたといわれていますが、その主だった要因としては、晩婚化や未婚化だとも言われています。実際、第一子出産時に退職する人は、平成29年度のデータでも50%いるという調査結果が出ています。

 

このような問題が起きる原因の一つには、女性の家事・育児の負担があげられます。国際比較からも日本女性の家事・育児の負担は大きいことが明らかになっています。共働き夫婦における夫と妻の家事・育児時間を比較すると妻の負担がかなり大きく、夫婦間における家事・育児時間の差も、欧米と比較するとかなり差があります。これは、日本はもともと、女性が家事を担うという考え方が根強く残っていることも一因だといえますが、男性の労働時間が長いため、実際問題、時間がとれないという点も、原因だといえるでしょう。

 

日本は就業している女性は他の国と比べても決して少なくないのですが、働いている女性の中で、管理職についている人はかなり少なく、独立行政法人労働政策研究・研修機構「データブック国際労働比較2017」によれば、管理職に占める女性の割合は12.5%です。一方、アメリカは43.6%、スウェーデン39.5%ですから、海外と比較すると、日本の女性管理職は、まだまだ少ないといえます。

 

日本の女性が昇進を望まない理由として、「仕事と家庭の両立が困難になる」や「周りに同性の管理職がいない」といった点があげられています。(独立行政法人労働政策研究・研修機構「男女正社員のキャリアと両立支援に関する調査」)

 

また、日本は欧米と比較して、昇進時期が遅めなので、ちょうど子育て期と重なる頃に昇進の準備が行われるため、女性が二の足を踏むことになってしまうことも原因だといえるでしょう。さらに、日本と同様に他の国でも、子育て期の女性が短時間勤務に就く傾向がみられるのですが、日本では短時間勤務は非正規雇用が多く、海外では正社員のまま労働時間を調整できる制度が定着しています。そのため、日本と比較して海外は長期的な視点でキャリアを考えやすい環境だといえます。実際、イギリスやオランダなどは、管理職で短時間勤務をしている女性も多くいます。

 
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「これからの女性の働き方」は世界から学ぼう

「これからの女性の働き方」世界から学ぶこと

 

このように日本では、女性が働く上で、家事と仕事の両立の問題が壁となっているといえるでしょう。また、家事・育児等への男性の考え方や行動にも変化が求められます。これらは、欧米諸国も乗り越えてきた・乗り越えつつある問題ですので、世界の成功事例を参考にしながら、社会や企業が取り組んでいく必要があります。また、女性自身も長期的な視野でキャリアを考える意識を持つことが必要だといえます。
 
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木山 美佳

株式会社キャリ・ソフィア代表。大手人材会社にて研修講師・キャリアコンサルタントを経験。航空系研修会社にて研修講師として、多種多様な企業・大学の研修・講演実績を持つ。国家資格キャリアコンサルタント。大阪府立大学博士後期課程在籍・女性労働研究。息子をもつ母。

http://www.career-sophia.jp

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WORKSHIFT DESIGN 編集部

WORKSHIFT DESIGN(ワークシフトデザイン)編集部。 働き方を、シフトする。現場目線で新しい時代の働き方を考えるメディアとして【働き方改革】【リモートワーク/ワークスタイル】【残業削減】【業務効率化】をテーマに記事を執筆しています。